大学で保育士資格を得るメリットとは
そうした資料をみてみると、必ずといって記載されているのが「専門学校(短大)の方が大学で資格を取得するよりも就職に有利」といった文言です。
実際に数字で比較をしてみると、卒業後にすぐに保育士の仕事に就くことができる人の割合は大学では約6割なのに対し、専門学校では8割を超えるという、かなり大きくことなる数値となっています。
そうなってくると、わざわざ長い時間をかけて4年制大学に通う意味がよくわからないということになってきますが、大学での保育士養成課程にはそれだけのきちんとしたメリットがあります。
学校を選ぶときにはそうしたメリットとデメリットを比較して、どのようなルートが最も自分に適しているかということを総合的に判断していきましょう。
四年制大学のメリットとは
短大や専門学校の場合には、できるだけ短期間で実務に役立つ知識や技術を修得するということに重きが置かれるため、授業や実習がびっしりと入ってきて時間的な余裕があまりありません。
一方で、大学の場合には4年間という長い時間を勉強に使うことができるので、実習に行くにしても2年次と3年次の二回があったり、他の資格と合わせて勉強をしていくことができたりといったような自由度があります。
また、施設にもよりますがやはり初任給で比較してみると大卒の方が一般的に高く設定されることが多くなっているようです。
どちらに重きを置くかによって判断はことなってきますが、多少給与が安くても早く経験を積みたいという人なら短大や専門学校がおすすめですし、他の知識や技術・資格と合わせて時間をかけて勉強をしたいというなら四年制大学が適しているといえます。
四年制大学のデメリットは
2年で卒業をすることができる短大や専門学校とくらべて、四年制大学は単純にその倍の時間を学生として過ごすことになります。
そのため学費は倍額がかかることになってしまい、その時間の分自分で稼ぐことができる金額も減ることになります。
就職に関しては先述したとおり大学よりも専門学校や短大の方が率としてかなり高いものになっています。
ただし例外的にその大学出身者が先輩として勤務をしている保育所などがあるときには、優先的に採用をしてもらえる枠を確保することもできます。
それと四年制大学の方が専門学校や短大卒の保育士に比べていくらか初任給がよいとはいえ、職業全体で見ると保育士の仕事に対しての年収は決して高い水準ではありません。
そのため、せっかく大学を出たのにそれにみあう給与の仕事に就くことができないというような悩みを感じることになってしまうかもしれません。