就職先園を選択する際のポイント
学校を卒業したり国家試験を受けて晴れて保育士・幼稚園教諭の国家資格を取得したあとは、実際に働く就職先の園を決める必要があります。
選択の手法には、通学する学校の就職課に送られた求人票や公共職業安定所の求人票を見たり、希望の園があればそのHPを閲覧したりとさまざまな手段があります。
場合によっては、実習に行った園から直接、誘いがあるケースもあります。
就職先の選択に当たっては、休暇や給料などの待遇面だけではなく、公立の園か私立の園か、教育方針には共感できるか等、多くのチェックすべき点があります。
運営する主体がカトリック系などの宗教法人の場合、宗教による影響も教育方針や園のイベント等に大きく反映します。
ポイントを押さえ、違いをよく比較・認識したうえで、就職先を選ぶことで、就職後に「こんなはずではなかったという」失敗のリスクを最小に抑える事が可能になります。
チェックポイントを整理しましたので、できれば就職が間近に迫る前の早い段階で意識を持っていただけると、良い就職先に巡り合えます。
運営主体の私立・公立の別
公立か私立かの区分は大きなチェックポイントで、安定度や園児の保護者などにも違いが出る場合もあり、さまざまな面で影響があります。
1.公立の特徴は採用されると地方公務員となりますので雇用の安定度が高いことが特徴で、給与や福利厚生も充実しており、一般的には私立にくらべ勤めやすいケースが多いようです。
しかし採用された地方公共団体が複数の園を運営する場合、転勤があったり、日常業務で作る書類は多めです。
2.私立の特徴は、園により教育(保育)方針が大きく異なり、共感できる園に出会い採用されれば働きやすくやりがいも大きいでしょう。
園により違いがありますが、一般的にイベントが多く「年中イベントの下準備に追いまわされる」と不満を持つ方もいます。
園の子供を育てる方針の違い
園の具体的な教育方針を十分に確認したうえで、その方針に賛同できる園を選択することが望ましいです。
屋外で身体を動かしてのびのび育てることを重視する園や小学校受験あるいは幼児時点での知育ポイントをおく勉強重視タイプの園など多種多様でその程度もさまざまです。
また、運営主体が宗教法人の場合は、特定の宗教観(キリスト教・仏教等)に基づく教育を行いますので、共感できる園を選ぶことが必要です。
その他のチェックポイント
月収の額やボーナスの有無(出る場合は月数)や残業時間の実態、通勤・住居等の各種手当、社会保険の扱いについても確認が必要です。
また、どういう形で通勤するかという点は重要で、自宅からであれば通勤のしやすさや手当の有無が重要ポイントです。
賃貸する場合は先ほどの住居手当の有無が重要になります。
保護者の要望も強く延長保育を行う園も増えている為終業時間が遅くなったりイベントの準備などで残業も少なくない実態にあります。
長く同じ園で働けるように、安易に考えずに具体的な勤務のイメージを描いて選ぶようにします。