子供に対しても有効な「コーチング」
スポーツにおける「コーチ」というと技術面ばかりを担当する人のようですが、実際には心理的な要素が非常に大きく選手の潜在能力をどう引き出すかがポイントになってきます。
精神面に働きかけモチベーションを高めるという手法がスポーツ以外の分野でも非常に有効であるということが広く知られるようになったことで、現在ではスポーツ以外の会社経営や仕事面でのスキルアップにも広く「コーチング」が行われるようになっています。
そうしたコーチングのテクニックは主に心理学などを学ぶことで身につけることができるのですが、どういった人を対象にどんな能力を伸ばすために使用するかによって微妙に必要なスキルが異なってきます。
そこで無限の可能性を秘めた子供たちに対してのコーチングをするための仕事として誕生したのが「チャイルドコーチング」というもので、民間資格として取得をすることで子供たちを預かる施設で働くときに便利に使用をしていくことができます。
チャイルドコーチングの資格について
主催をしているのは一般財団法人日本能力開発推進協会で、同協会が行う教育訓練を修了することで受験資格を得ることができます。
講座を終了した後には認定試験を受けることになりますが、こちらは特に日程が定まっているわけではなく在宅などで随時時間を合わせて受験します。
どちらかといえば技術を磨くという趣旨の資格なので、試験そのものは教育訓練の講座をきちんと受けていれば合格は決して難しくありません。
資格の受講をするときに身につけることは、子育てに関する基礎知識から「聴く」「承認」「質問」「共感」といったことを子供に対して行うためのテクニックです。
コーチングというのは学校の先生のように一方的に知識を相手に授けるのではなく、相手の個性を見つけてそこからどういった能力を引き出すかということが重視されるのでいかに相手をよく見て精神面を育てることができるかということがポイントになります。
チャイルドコーチングアドバイザーはその資格を持っているということ自体が何らかの職種に就くために必要というわけではないのですが、汎用性は非常に高く子供に関わる仕事をしていく人全般に共通して使っていけるスキルとなります。
保育士の仕事に積み重ねる
保育士の仕事は全国にある公立・私立の保育所に勤務をして子供を預かることですが、施設では単なる託児ではなく小学校に上がる前までにそろえておきたい生活の知恵や動作を教えていくことになります。
このとき子供にはそれぞれ個性があり、すぐに見に付けることができる子もいれば何度教えてもどうしてもできない子供もいます。
そうしたときにその子供が何を考えていて、どういったことが習得を困難にしているのかということを分析することができるようになるのがチャイルドコーチングアドバイザーです。
子供の時期というのは大人の想像を超えたスピードで脳が発達していますので、この時期どう関わっていくかが将来のその子の可能性を左右していきます。